参院選2016特集
世論調査研究会 参議院選直前・序盤座談会
参院選2016予測

こんなにも違う一人区の調査結果

各新聞社・通信社は 22 日、23 日に参議院選挙の序盤調査を行ったが、各社が与党優勢の分析を載せた。一方で一人区の情勢については、各社で大きく見方が別れ、下のグラフのような結果となった。 RPJ では 2001 年から毎月の各メディアの内閣支持率、政党支持率等を追いかけているが、この数字が大きく違うのは、各社調査方法がまちまちであることが原因と考えている。今回のように選挙直前、及び選挙期間中の選挙区情勢調査の場合にはそれに加えて、各選挙区を取材している記者の見方や、アナウンス効果を狙ったメディアの思惑も勘案しなければならない。
各社の一人区の情勢分析は毎日が自民の圧倒的優勢、読売と日経は接戦区が多く、朝日、産経、共同通信(東京)は野党が優勢な選挙区が比較的多い結果となっている。普段は野党よりと見られがちな毎日と朝日が全く違った見方をしているのが非常に面白い。 また通常は与党よりと見られる読売と産経が、正反対の情勢分析をしているのも面白い。
うがった見方をすれば、毎日は野党不利と書くことで、野党のアンダードッグ効果(判官びいき)を期待し、朝日はバンドワゴン効果(勝ち馬に乗る)を狙っていると言えなくもない。読売と産経もそれぞれ別の効果を期待しているとも推測できる。ここのところの国政選挙は ほぼ調査予測を大きく外さない結果になっているが、少なくとも序盤戦の一人区情勢分析では、新聞社でも勝ち負けがはっきりしそうだ。果たして今回はアナウンス効果でブレが出るのであろうか?
ちなみにお隣の韓国では、事前の議席予測が当たらなくなってきているらしい。先般の総選挙でも与党の惨敗はどのメディアも予測できなかった。

1人区情勢